創発で一番考えた、今年。

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ボクは会社の社長なわけですが、
今まで、何で詰まって、何がうまくいかないのか、
そもそも、問題そのものがわからない。
けれども。これはヤバいと思って
過去5年ぐらい
ボイスレコーダーの記録や、日誌やらメールををみて
振り返って考えた。

何か、大きな問題があると、察するけれども、
今回は、その問題そのものを認知できないので、
何か違うけれども、なんだろうって大変だったわけです。

ボクの身の回りの人は、ピンとくると思いますが、
初めて、本当に、いろいろな方に相談して、
意見をいただいて、助けてもらった。

その上で、今年一番苦労したけれども、おそらく
自分を信じて、ジャイアンといわれようと
殺されようと、独断で決行して
みんな、なんとかついてきてくれて
ありがとう!っていうことと、
後半戦、かなり、かなり
改革をしたなと。

以前、このブログでも報告をしましたが、
週休3日制を検討するって時期があった。
多分、この表層的な
ボクの考えが間違いで、
このあたりから
おかしくなっていたのかも知れない。

環境や他者に依存しない、自分の中に目標や理念が強い人というのは、
何もしなくても、目指すべき方向へ進み、
自分の理念や目標にすすむ。
特にプログラマやクリエイター気質。
ボクも、縛らないことで、もっともっと
好きなことを楽しくやる、って思っていた。

ところが、クリエイターやアーティストと言う環境、
常に時代の先端であろうとか、
自分の内面の表現を極めようという人は
少数派で、
多くの人は、無意識でサボる、そしてぬるま湯状態になるってことも分かった。
もちろん、効率的に少ない労力というのは間違いじゃないし
楽をして、最短で実現するための発想や技術は、
それが文明を後押ししたわけで
これは、もちろん間違いではない。

でも、仮に、
給料も、ご飯も食べれます。何も問題はありません。
と言う状況だとすると、
「何かしないと現状を維持できない」
という情報そのものが無い人の場合
今置かれている状況が当たり前で、
相対的に比較するべき情報がない、
つまり、自分の内的な世界だけの場合

毎日時間が過ぎて、自分は変わらないけれども、
環境などの周辺は、急激に変化するわけだから
気が付くと、自分がついていけなくなる。

例えば、
経営者っぽい根性論で嫌だなと思うのですが、
1億稼ぐとして、
ゼロから1億を達成する経験やプロセスを知っている人は
10億や100億に進むには、自分の知らない、
別のプロセスや手法が必要であるということを
そして、今まで、問題にならなかったことが
問題になる。
だから、新しいスキルを身につけなきゃいけないってことを、
察することができる。

ボクが、かつて、資金の調達ができて
そして信頼をしてもらったのは、若いうちに
この成功の体験をしていたからだとも思う。

ところが、この経験なしに、さらに、
失敗のマイナスの経験がないのも
とてもリスクで、知らないからこそ、
現状が当たり前というのは
とてもベンチャーが陥るべく問題と感じた。

ボクは、今年学んだこととして3つありまして。
1つは、ユードー以外の会社でいくつかプロジェクトを進めさせてもらったこと。
自分や、自分の会社の良いところ、悪いところ、
客観視することが出来た。

2つは、同世代の地元の友人や、経営者の方のアドバイス。
会社が置かれている状態に対してたくさん意見をいただいた。
40歳ぐらいの同世代の共通の悩みであったり、
多くの共通する指摘ポイントがあって、ボクは分析を行った。

3つ目は、ヤンバル先生に出会って、
沖縄に通い、哲学から、コンピュータサイエンス、物理に至るまで。
そして、最後に自分を信じて、指導を受けて、改革を決行した。

ボクは、良い意味で
「人に期待をしなくなった。
これには2つあって、
ボクが滅茶苦茶キレるというのは、期待しているからであって
何も言わないというのは、期待をしていなくて
誰にも期待をしていない。
期待をするということが、
自分の分子を作ることであるわけだけれども
そもそも、自分とは異なる情報を持つ人を
コントロールすることはできない。

その人の持つ、合理的だったり、好きなこと、特性を生かして
人と人の重なり合いで、ボクの持っている情報や
思考を超えることを期待している。

イソップ童話の太陽と風じゃないですけれども、
何か、権力がある人が、理路整然と何かを伝えても
その権力のある人と、従う人の、環境や
言語的な認識であったり、
情報の共通点が無いとズレる。
上の人と、下の人は、あらかじめ用意された
同じ情報を持って
言葉の伝達がうまく出来る。
でも、そんなことは難しい。

特に、言語的な理解、言い換えれば、
言語の意識が高い人と言うのは、
その言葉そのものが、メタ化されていて、その意味の範囲が曖昧で
再定義しないと、その言語を言語で説明するような
堂々巡りになる。
例えば、「美しい」ということに対して、
「かわいい」と同義にとらえる人、
もっと洗練された、ワビサビだ! って感じる人、
其々。その単語で、色や風景も浮かぶ人もいるかも知れない。

それなのに、言語的な支配や伝達が強すぎて
言葉で補完できない、中間の箇所があいまいで、クオリティが下がっていた。

それもそうで、かつて
ボクも、言語的理解が強く、そして、内モードというか
他者から、自分がどう見られているかと言うよりも、
自分が外側をどう見ているかが強い人種なので、
今回の一件、ミイラがミイラ取りになった気分だった。

そこで、次に実施したのは、
合宿かもしれないし、機材の購入かもしれないし
引越やお昼のランチであったり、今までに無い、様々なイベントや要素を用意してみた。
その人の周辺に、要素を置いておき
自然と接近し、融合する。

直接指示をすることではなく、
環境として、要素を提供して
自分に取って、自然と興味を持つこと、モノから手に取るように
接近しだす。

ボクは、
もっと、好きなことをやろう!
なんて言っても、そもそもこの言葉には裏があるのではないか
遊んで仕事をしたことのない人には、不思議で溜まらないだろう。
なので、「良くわからないけれども、根拠のないようなあるような」
要素を置いておく試みをした。

次に、トップから直接何か伝達するのではなく、
上長と部下の関係、
同期の関係、横の人、近くに座っている人
相性の良い人
など、隣の関係に着目した。

創発。コンピュータサイエンスや物理、生物学、集団的知性でもあるわけですが、
例えば、社長が、
「もっとみんな笑顔で仕事をしよう」
って言ったとたん、顔が引きつって作り笑顔で仕事をする
ってことではなく、もしかしたら、
釣りバカ日誌の浜ちゃんみたいな人が
「仕事は嫌いで、毎日釣りをしたいですね。」
なんていいながら、
周囲を楽しませたり、何か相談を受けて女子社員から一目置かれる。
彼も、仕事をやっていない、好きじゃないと言いながらも、
社内の空気を作り、さらに、実は大きな案件を持ってきていて
結果として、ちゃんとやっていて
管理職の人も、十分理解をしていて、憎めない奴になっている。
そんな、人間力は理想で。

個を活性化させて、小さい単位で動きを作ること。
分散的知能であり、自発性を高めるコトだけれども、

ボクは、こんな説明をせずに、まずは、強制的に
座る席や、リーダーの権限委譲、
そして、権限の範囲も定めた。

このミクロ単位での活動というのは、どんどん大きくなる。
これからの課題。

力学なのか、人は、エネルギーを最小にして
一番近くに何か繋がる対象にコネクトする。
それは、若い人から見たら、価値観が異なるであろう年配よりも
同期や一つ上の先輩、趣味が同一な人とか
かもしれないけれども。
楽で近い者から。

この働きを起こすために、
強引に合宿へ行ったり、力を発生させるため
上下の意思決定プロセスも明確にした。

この過程で、組織は人で人が作ることを知った。

企画やアイデアで経営を乗り切る時期から、
経営論的な組織ではなく、
生物や物理のような解釈だと、
視覚化して分かりやすい気もした。

ボクも興味の対象がコンピュータから
人になってきた気もする。

まだ、改革の途中で
クリエイティブで天才やクレイジーな奴らが、
Appleでいう、
「Think Different」なのだけれども、
これを言語で実施するために、
ボクの足りない頭で、量子力学まで行き着いた時には、
相当疲れたけれども。

理由はいらなくて、石巻にいこう!
とか、社食をやる!
とか、朝は会社の周り掃除!
とかいうことなのだと・・・・。

と言うわけで、悶々と今年を振り返ってみた。

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この記事を書いた人

管理人です。多趣味です。
沖縄在住です。音楽好きです。ラジオが好きです。

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