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ドラマの視聴率の低迷、なんて言われていますけれども、

だからこそ、良いドラマって生まれるんですよね。
ボクは、アプリも色々考える時に、
ドラマ、CMとかを見ていて、世の中の匂いだなっと。

土曜日21:00- NTVでやっている、
泣くな、はらちゃん
が面白くて、なんと、ロケ地の三崎港までいってしまいました。
(このドラマ、家政婦のミタ 同様に、子供から大人まで、幅広いそうですよ。)
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昭和の大映ドラマから
2000年代の「池袋ウエストゲートパーク」
「木更津キャッツアイ」
やら、「時効警察」を見てきた世代としては、しっくりいくのですが、
町がいいのですね。

時代感なのか、昭和を残しながらどこか寂れている
けれども、三崎に行けばわかりますけれども
実は、活気があって観光客も沢山いて、町はポジティブなんですけれどもね。
そして、ロケ地で、このドラマが盛り上がっているわけでなくてですね。
仕掛けがあるのではなくてね。

地元の洋服屋さんに、かろうじて、ヒントのロケ地図があったのですが。
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コンテンツって難しいなってことなのですが、
・世界観、設定
・キャスティング
・サウンド
全てが、完璧で
これまでのドラマにあるような、キャスティングが豪華です。
(豪華じゃないってことじゃないんですけれども)
じゃだめだなと思うのです。

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「泣くな、はらちゃん」
って、はらちゃん じゃなくても良いじゃないですか?
なぜ「はらちゃん」で、「泣くな?」ってことなのです。
その意外性と、「はい、はらちゃんです」って登場することなのですね。
泣くなっていうのが、泣かなくても良いわけですけれども、
涙にも理由がありますよね。

そして、マンガの世界から人物が飛び出てしまうという、
あり得ないファンタジーも、そのギミックをしっかり見せれば、
自然と受け入れてしまうのと、
現実世界が、三崎のかまぼこ工場で、毎日かまぼこづくりをという、シュールさ。
そして、みんな幸薄い、毎日変化のない平坦な生活。

コンテンツをつくるものとしては、
普遍的な生活、ふつうって何ですか?
ピュアって何ですか?
って言うことが大事で、
世の中が成熟化して、なんだか気難しくなってしまったのを
あきらめちゃっている、越前さんと
マンガの世界で、何も知らない はらちゃんがうまく対比しているわけです。

あと、演出としても、偉いなと思うのは、
主題歌を、地元三崎の かもめ児童合唱団が歌っているとか、
どこまで、きめ細かいんだろうっと。

そして、サウンドもいいな、切ないなって聞いてまして、
マンガの世界の居酒屋の木目感と
三崎の静かな感じ、弦が切ないな、これはタダモノじゃないって
聴いていたのですが、
井上鑑さんだったのですね。失礼しましたって感じです。

そういう、作り込みの深さ
それは、お金をかけて、じっくり作っているってことじゃなくて、
スタッフの人たちが
きっちり考えていて、目指すところが一緒で
本当に作品のことが好きなんだなって、

ボクは、歳をとったのか、
いわゆる、格好良いものって、鼻についてですね
どこか、人間臭いことの方が、難しいよねって。

だから、このドラマが見ていて、きゅんとするのです。
ボクも、きゅんとするのを作ってみたいです。