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19年振りのニューヨークですが、1箇所も観光できずに。

楽器屋さんをまわり、お客さんを観察しながら、楽しく仕事をしております。

 

日本だと動画サイトで、家電量販店で

「弾いてみた動画」として

知らない人同士、あるいは、いたずらで突如セッションをするものがあります。

 

今、ニューヨークの楽器店をみてみると、数時間集中して

DJ系のPADで打ち込みをしたり、子供が打ち込みをやっております。

店員さんは全く止めません。

なんとなく、機材も所有しておらず、楽器も習ったことのないような雰囲気の人が

トラックをつくっている。

DJ系のミキサーが高機能になり、音を記録して、音階がつけられる

サンプラー機能が搭載されてきて、

PCに繋げて、だれでも簡単にサウンドが作れるってわけです。

同じように、ギターやピアノ、電子ドラム、ベースコーナーなど

試奏がバカテクで、NYはSFやロスと比べると、

タイトでテクニックすごい人が多い。

自分も、アメリカだと、moogが気持ち良いなと

シンセクラビネットで定番のスティービーワンダーの曲を

弾いていると、見知らぬ子供がピアノで合わせてくれて

ちょっとアイコンタクトをしながら、ニタっと笑うわけです。

 

言葉を使わないけれども、なにか、通じることって

自分は、長い間、苦労やうまくいかないことが多かったのですが、

「これだよな」と思いました。

 

良いことも、悪いことも、テンションも、ノリも、

何か察したり、気づいたり

先を読めることが、チームや仲間が分かり合えることはとても大切です。

音楽のセッションみたいなものです。

みんなわかっているなと思えば、言葉にしなくても

音楽のセッションのように、それぞれを任せれば良い。

 

僕は、暗黙知

とよく伝えますが、

お互いの経験やインテリジェンスが近いと、言わなくてもわかる。

その上で、足りないところを補完しあうことが良いなと考えています。

これが両者離れすぎていると、どちらかが、気付けなかったり

先が読めていなかったり、言葉だけがものすごいキツいことになる。

知識の量は、人によって異なるけれども、

異なるってことを知っているということも、インテリジェンスで、言葉を交わさなくても

音楽のように、ノリや雰囲気で会話ができる。

ところが、これがわからないと、言葉で説明したり、強制的な力で集団を動かすことになるから、

冷酷とでもドライともなる。

 

一方で、日本料理店にいきまして

文化が異なる、大多数の外国人従業員がいて、

板前さんが苦労をしていました。

でも、出てきたお寿司は、ローカライズせずに、

「日本の寿司」を守っていて、繊細です。

自分は、心を打たれました。

 

余談ですが、

そのことを伝えると、今日築地から到着したとのこと。

自分は、板前さんの苦労が理解できることと、

指導に立ち向かっている姿を見て、

「学ばせてもらいました」と思い

申し訳ないのですが、お寿司は、価格以上に美味しかったです。

 

自分はいつもどおり思うこと、観察の刺激を受けて、部屋に閉じこもっています。