作品でも、アプリ作りでも
完成するまで、作業をはじめる前には
目に見えない状態です。
あたりまえです。
でも、まだ、見えない時に、頭の中で見えていることは
音楽の作曲で得た技術なのだ、って気がつきました。
完成したときの、仕様や流れなど
頭の中で表現再生出来る状態で、設計をすると、迷わず綺麗にいきます。
各遷移や画面など、イメージが湧かないときは
コンディションが低いなと思います。
最近、この頭の中で、モノを作るコトというのは
多くの人にとって難しいことなのかなと
気がついてきました。
音楽は作品としても、見ることは出来ません。
けれども、その空気から伝わる音は
C DE などの旋律でも、
和音であれば、
I →V6→I→V だとか、C→G→C→G
など楽譜上は書けるけれども、
ちょっとトレーニングが必要です。
でも、視覚化出来たのは
音楽ゲームなのかもしれません。
その記号は過去からくるけれども、
タイミングで鳴るというのは、今起きていることで
その瞬間に、視覚化したことが、
音がなくことにより、過去の必要のないものになります。
さらに、ドとかレとかの音程だけではなく、
音色や、歌手の声とか、息を吸う音
キックの音は、808の音かもしれないし、
ギターのアンプは○×とか。
スタジオやライブハウスの反響など
様々な音を構成する要素があります。
残念ながら、
この要素を表出する方法はなくて
あいまいです。
ですので、同じ楽譜でも、歌っている人、アレンジ、音色によって
雰囲気が変わります。
自作で有名曲をコピーしても、
機能的なことはコピー出来ても、全体の雰囲気はまるで違います。
ですので、音というのは、目に見えないけれども
空気を伝わる部品の集まりで
作曲家や編曲家は、頭の中でグルグル創造してつくったり、
音を聴きながら、指を動かして
確認しながら作ります。
ボクは、かつて先輩に言われたことを覚えていて
何か機材や音を聞きながら作ることではなく
つまり、音色に依存して、インスピレーションを高める
のではなくて、
頭の中で再生をして、たくさんの中から
これしかない
と言うメロディを考えよと。
このことは重要で、
今の機材は、音楽が分からなくても
操作をしながら、様々な音色を出して
確かめながら、創造しなくても
カタチにすることが出来るし
トラック的(テクノなど)に雰囲気が出来てきます。
R&BやHiphopだって
サウンドをループで再生しながら
ボーカルが、メロディを即興でのせてつくる
作曲手法が多いのです。
この2パターンは、もちろんヒット曲もあるし
例えば、サカナクションのMUSICだって
ダフトパンクの ONE MORE TIMEだってあります。
おそらく、その瞬間にマッチした
構造的な美しさが全面に出ているのだと思います。
けれども、たくさんのアイデアから、絞りに絞った
世紀に残る一つのメロディ、は難しいようにも感じます。
ボクが音楽でも、ゲームもアプリでも
しっくり来た経験は
頭の中で、グルグル考えて細かくイメージが出来る
全て完成してから、目に見えるようにしています。
要件定義かもしれませんし、
リサーチの結果から、プロダクトを作る際に
細かい細部まで、創造する。
この力というのは、作曲の技術に近いなと思いました。
また、ここからも面白くて、
ボクが何か猛烈に考えていると
吃音になるというのは、
話すことは単音なので、頭の中の考えはパラレルで
言葉はシリアル。
話す際にはオーバーフローになっている
ってことと、
頭のなかの瞬間的な情報が消える前に、
全てを
手で書き写すこと、楽譜であったり、仕様書だったり。
なので、せっかちだったり、瞬間の思考の暴発性が高いのかもしれない。
などと考えたりします。
ということで、頭で考えたり、創造する力というのは、
トレーニングでもあり、学業だけではない、
自分の脳の働き特性を分析をしたり、
情報の出し入れを活性化させたり、そのつなぎ合わせ
知能の高さを上げる秘訣こそ
心の豊かさや、広がりを持たせる、
情操教育なのかもしれないと。
もうちょっと考えてみますけど。