14年前のMadonnaのAlbum「Music」に
What it feels like a Girlっていう大好きな曲がありまして、
何か直感が足りないなって言う時は、この曲の空間を思い出します。
そして、別に苦労をしたわけではないのですが、
何か、切なさとか、懐かしさとか、どっと溢れます。
英語が苦手なので、この曲の歌詞の意味は後で理解するわけですが、
言語や論理的に解釈をしないで、
空間や空気感、それから連想する雰囲気を大事にしたい。
だからこそ、この曲の空気感を思い出します。
イントロは、ギターのリバースサウンドの様な音とシンセパッドやら
アンビエントな波の緩やかな感じで、おっとりしているのですが
ドラムはとても、カッチコッチ、タイトなのです。
2000年の春ぐらい
ボクは初めてLondonとAmsteldamに遊びでいきまして
ヨーロッパの日差しがゆるい、曇りの日と言うか、
アメリカと異なり、まったりして、緩やかな時間の流れを知ったのです。
20代半ばでしたから、それまで、アメリカと韓国しか行ったことが無くて、
海外って面白いって感じ出して、ひたすらどこかに行き始めた時期です。
日本と異なり、建物の作りが、レンガやコンクリートなわけで、
カフェで流れるサウンドは、良い意味で音が固くて、冷ややかで、反射して。
そのとき、当時リリースしたばかりで、
DJによる、新譜紹介と、この曲を聞いて、
遠くに来たなって、なるほどと思ったわけです。
平凡だと思っていた(うまいけれども、特長があるわけでもない)
マドンナのボーカルも、この波や対流を感じるような、
この後に起こるエレクトロにもつながる、湿っぽい、曇りの日みたいなサウンド。
そして、ドラムのカッチコチ感が、カフェのコンクリートの壁に響いて反射するのです。
あ、これはヨーロッパなんだ、って思いました。
マドンナも、この時期にLondonに移住していたはず。
ボクらは、時間に追われて
急いで、急いで、でも、目的が何だか分からないけれども、
とにかく必死じゃないですか。アメリカ人も。
何の意味があるの?って。
そのように、感じました。
オランダの人たちは、初めて会った知らない人と
数時間も、意気投合すると、長く会話を楽しんでいるんですね。
多分、大したことは話していないのだろうけれども、
目的も無く、ゆっくり、時間が流れていく。
何を(何のために)話していたのか?って現地の友達に聞くと、
「君の給料はどのくらいなの?仕事は楽しいのかい?」
って、プライベートなコトまで、初めて会ったのに、
世間話をするのだと。
フレンドリーで、だからこそ、割り勘で、楽しそうでいいなと。
ここ数年、ボクは、アメリカに行くことが多くて、
mtgではとても頭を使って、使って、ホテルでダラダラ
疲れて、観光も行けないようなコトが多かったのですが、
ヨーロッパは、緩やかで。
ビジネスは、(ボクにとっては)うまく進まないことが多いけれども、
時間の流れはゆっくり。
そういう、幼児期や子供の頃のような
言語化できない、雰囲気や空間を味わうことが出来る。
立場上、社長って言われることが多くなって、
売上げやら、利益とか、リアルを見続けて
左脳で、攻撃的に追っているわけですが、
そういった、左脳的でロジカルな自分と
幼少期からのミュージシャンだったころの自分を重ね合わせて
別人のようではあるけれども、
2000年前後を思い出し、サウンドを作っていた時のボクを思い出すと、
そんな、あいまいで、だらだらすることも大事だなと。
言葉にできないと言うことが大事で、
雰囲気や印象を抽象的に、感覚で、なんとなく
受け入れる。
おっさんになると、この能力はとても重要で
これからだな、なんて思うのでした。
ちなみに、この曲ですが、ボクは、英語が苦手なので、ボクなりの解釈ですが。。
おばあちゃんは、(見た目は)おばあちゃんだけれども、
女って言うのは、何歳ににっても(≒おばあちゃんになっても)内面は、若い子と同じような願望や、意識をいつまでも持ち続けるモノだ。
・・・すみません。こんな簡単にはまとめられないけれども。
と言うことだと思います。