自分がかつて
作詞・作曲・編曲をした楽曲を褒めていただきまして
少々、回想してみました。
当時、音楽を作ることに、迷ったり行き詰まることは、あまりなくて
良くないなと思ったことがあります。つくり方は2通り。
「記号的で」
「沸き立つように」
記号的に作ることは、音符を機械的に置いていきます。良いか悪いかではなく、記号的にパズルを作るように。
急な展開や、ちょっと音楽的に難しくひねってみようと練りますが、プラモデルを作るような感じ。
ところが、
後者の「沸き立つようにつくること」はとても難しくて、気分が乗らないといけない。気持ちや心で思うことが、音の世界で伝えられる。
あとで聞くと、良いなと素直に思えます。
沸き立つように作ることとは、自分が安心をして、正直で、そのまま作るともいえます。
昔の曲なので、引用すると。
歌詞とアレンジとメロディが同時に浮かぶのですが、回想すると
水、自然、植物、北欧。アコースティック。
メロディはこのような感じ、和音はこんな感じ。空間は広めでみずみずしい。頭に浮かんだことを、メモに書いてみる。
ポップスなので、歌いやすくて、心に残るメロディにする。自分は、教授(坂本龍一さん)が大好きなので、メロディや進行が複雑になりがちで、まとまらないので、シンプルに心がけます。
鼻歌で歌って、鍵盤で弾いてみる。ちょっとひねりを入れてみる。
ゲームの音楽なので、今時(その当時流行った、突然の転調)の雰囲気や困らないように、フレーズを散りばめる。メモ(楽譜に書く)をする。
音全体の空間や雰囲気が完成します。
言葉や音を超えて、漠然とも、悶々とも言える広がりが頭の中にできます。
過去に影響を受けたり聞いていないと、ひらめきやイメージの連鎖は少なくて
の影響が強いのだと思います。雰囲気は近いのではないでしょうか。
機械に打ち込むまえに、キーボードで丁寧にメロディをつくり、和音や、印象的なフレーズをちりばめておきます。
自分は、作曲をしながらコンピュータに向かわないようにしています。
そして、
「音色を聴いて作曲の影響を受けないように。」流行りの音色やシンセサイザーの音色に依存をしてメロディやフレーズを作ると、その時代・時期は良いけれども、あとで聞くと、心に残らなかったり、ダサいとなりがちです。
先輩からかなり聞いていて、楽器に依存しなくても、少ない音でも良い曲を書く。強く思います。だから、機材で曲を書くモチベーションが高まると、自分が痛みます。
完成すると、
当時、幸いなことにProtoolsを導入できたので、
自宅である程度の作業、土台作りをします。
仮のギターやドラムなどを入れておきます。
ベースは、フレットレスベース。ギターのフレーズは下手ですが、自分で弾いておいます。
ドラムもリアルタイムで手引きで弾く。
それぞれのパートがバラバラ。ライブでの一発録り、アコースティック感が出ます。
スタジオに行くと、自宅のデモや素材によって、「どうしたいのか」現場で伝わってきます。自分よりも年上のエンジニアの方ならば、南雲はこういうサウンドにしたいのであろう、導いてくれます。
そして、ひねりや思いがわかると、言葉にしなくてもスタジオに伝搬します。ギターと、ボーカルは妖精のように。
おふたりとお子様のご家族は、今では、森の鼓動のような、日本の静かなところにお住まいになられていると思います・・・・?
今、聞くと、作曲をしていた自分が別にあるのか、別の時代、別の世界の、別の自分のように思いますし、離人的なのか、当時の自分が映像のように見えるとも言えるかな。
今は、音楽を素直に聞く自分もいる。
on my own / Patti LaBelle feat.Michael Mcdonald
Think of Laula / Christpher Cross