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昔からなのですが、
いろいろ人間観察をすることが好きでして、にもそのことを書いています。

会社の帰りに、郊外のファミレスに行ってみる。
ドンキホーテへ、深夜行ってみる。
週末、近所のイトーヨーカドーへ行ってみる。
郊外にある、イオンモールへ行ってみる。
出張や旅行で地方へ行った際には、現地のマクドナルドへ行ってみる。とか。

かなり意識的にヒトを観察しています。
昔は、ゲームセンターに1週間張り付いたりしました。

これを心がけるようにしたのは、
松任谷由実さんから聞いたことで、
外苑西通りのあたりに、
デニーズがありますけれども、作詞をする際に、周囲の女性やカップルの会話を聞いて創作をするということでした。
とても有名な話ですが。

ボクらは、日常的に、IT系の東京発信の最新情報を得てしまいます。
でも、最もレイトな方々に、
「こんな面白いもの」を伝えるにはどうするのか?
ということを常に、考えます。
たまに、多少先鋭なモノをやったりしますが、
メディア、新しい情報を求めている方、同じ産業の方々にはウケがいいのですが、
多くの人には、理解されないというコトを経験しています。

よって、実際にユーザーとなる方々と直視することを重視しています。

先日Facebookで、
ビジネスマンのための「行動観察」入門
著者:松波晴人(講談社現代新書)
を教えていただいて、ボクの「観察をする」という不思議な行動も、
なるほど、体系化されました。

ボクは、人と話すコミュニケーションについて、注力しています。
そして、次のSNSは声の繋がりであることを信じています。
というのは、子供の頃のアマチュア無線の経験によって、
遠方との交信や、知らない人と話すだけではなく、
学校や、家族とは違う、
無線友達というべき、
新しい共同体が、アマチュア無線の繋がりで生まれることを知っています。
人は、自己の存在を確立してくれる、複数の共同体に属することで、安心感が生まれます。
その共同体が、「いいね!」ではなくて、もっと生にできないか?

ボクが作った、「斉藤さん」や「pompa」なのですけれども、
1日に2〜3名の方からコネクト要求が来ます。
ほぼ、90%は女性の方からの連絡です。
話すことで、よくわかったことがあります。

人の意識って、顕在化と潜在化。
大きな違いがあります。
あるいは、本音とタテマエというのでしょうか。

斉藤さんの方は、
いろいろな方と話せて楽しい、
という純粋な意見が多いのと、
機能がシンプルなので、一度話した人と基本的には、二度と話せない可能性の方が多いのです。
この切ない感じ。
一期一会の面白さなのです。
さらに、極端にシンプルなアプリにしたことと、
斉藤さんという、意味不明なアプリ名によって、
多くの人は、ギャグ的なアプリという意識で、
これを言い訳に、知らない人との会話を楽しんでいるわけなのです。
誰かと話したいという、潜在意識に言い訳が出来ることが重要です。

pompaの方は、ちょっと深刻です。
年代によって、意見が大きく違うことに気がつきました。
20代後半から30代の女性の方は、
リアルの友人には、勧められない。
自分だけの楽しみである意見を沢山聞きました。

それに対して、大学生ぐらい、つまり平成生まれ以降の方は、
アプリを見ればわかりますが、
プロフに自分の写真を出すのも抵抗ありませんし、
積極的に会話を楽しんでいます。
要するに、
コミュニティに対する考え方が、20代の半ばから大きく異なることがわかりました。
この環境の違い、imode世代(昭和)との違いでさらに分析が出来るわけです。

話すコトによって、声を出す心地よさ、疲労感と
相手との会話内容で、テキスト以上に、ぬくもりとか優しさを感じることが出来ます。
ボクらは、最新のテクノロジーを追う一方で、
こういう、生が問われているんだ。

でも2歩先に行っているな。

そのように感じています。

今、斉藤さんが1日4000-5000ダウンロードと好調ですが、
潜在ニーズをきちんと探ることが重要なのです。